2016年12月31日土曜日

年の瀬

 大みそかの牧場は、人の気配もなく、とても静かです。
 牧場の仕事は、いつも同じ事の繰り返しのように見えますが、
成長する羊たちや自然環境の変化に伴って、仕事に対する
こちら側の態勢は、毎年変わります。
 成長するものもあれば、老朽化していくものもあり、
いずれも避けることはできないものです。
 ・牧場で成長したもの
 子羊たち、放牧場の広さ、羊の貸出しに関する知識、毛刈り技術、猫ども。
 ・老朽化したもの
 畜舎、一部の看板や放牧柵、作業機材、飼育員。
今年も残すところあとわずか。皆様、良い新年をお迎えください。
今朝はこの冬一番の寒さ。
羊が乗っても割れないほどの氷がはりました。

2016年12月24日土曜日

羊の冬

 師走に入って、牧場は貸出し先から帰ってきた羊たちで
賑やかになりました。頭数が増えたので、餌の準備もひと仕事です。
 春から夏にかけて、放牧地には栄養価の高い草も生えますが、
寒くなると草は枯れ始めて、羊は栄養不足になりがちです。
 動物たちにとって冬は本来、自然淘汰される試練の季節なのかもしれません。
 羊は寒さに強いですが、それは食べ物があればのこと。
栄養不足から病気になれば、寒さは大敵です。たとえ栄養が足りていても
病気になる羊もいます。その時は獣医さんからいただく抗生物質が頼りです。
そろそろお腹の大きな羊も。
出産が始まる年明けが、飼育員の師走です。

2016年12月20日火曜日

雲海

 今朝早く、牧場の正門から望む伊賀盆地が、一面雲海に包まれていました。
 雲の上に少しだけ出ている山々が、まるで島のようです。
 寒い朝の早起きは少しつらいですが、この景色は寒ささえも忘れさせてくれました。
なぜかそば焼酎が飲みたくなってきました・・。

2016年12月9日金曜日

悲鳴

 仕事中、足元にいた猫の尻尾を踏んでしまいました。
 猫は悲鳴をあげましたが、そういえば羊は悲鳴をあげません。
 ひどい痛みや苦しみがある時は、「ウーン」と唸るだけです。
しかも、よほどひどくならないとうめき声をあげないので、この声が出た時は
もう手遅れの場合が多いです。出産の時だけは別ですが・・。
 羊が悲鳴をあげないのは、辛い思いをした事がないからなのか、
それとも、どんな辛さも受け入れて、我慢するからなのか???
でも、ごはんが無い時は悲鳴をあげていました。