2015年10月28日水曜日

せり売り

 今週の初めに、御料牧場で飼育されているめん羊のせり売りが現地で行われ、
参加させて頂きました。
 よく手入れの行き届いた牧場のお手本の様な敷地内を入っていくと、
果てしなく広い放牧場から、かすかに羊たちの声が風に乗って聞こえてきました。
 今回放出される二十数頭のサフォークたちは、一頭づつ丁寧にせりに掛けられ、
開始値こそお小遣い程度ですが、競り落とされる頃の金額はため息が出るものばかり。
 ただ、はるばる奈良から軽トラでやって来た私を、カラ荷で帰すのは不憫に思ったのか、
一頭だけ私の想定値で落とさせて頂くことができました。
 関係者の皆様、お気遣いいただきありがとうございます。
 トラックに積み込む時、牧場の皆さんが奈良までの長旅を気遣って(私ではなく羊の)、
荷台いっぱいにとても美しい敷き藁を敷いて下さいました。
 私も、羊が道中で食べる、とっておきのチモシーを奮発して準備したのですが、
羊がそれに口をつけることはなく、敷いてある藁を食べていました・・・。
 果たして羊せんべいはお口に合いますのやら。
 なお、この羊は依頼を受けて代理で購入したものなので、引き取られるまでのあいだは、
ここで暮らしています。
 
なかなか群れに馴染んでくれませんが、干したイモの蔓は食べてくれました。

2015年10月21日水曜日

 木々の葉が、赤や黄色に色づいてきました。
 春に貸し出していた羊たちが、ぽつぽつと牧場に戻ってきています。
 すっかりここの生活を、忘れていると思っていましたが、車から降ろすと
さっさと畜舎に入っていきました。
 この時期になると、放牧場は種をつける草が増えてきます。
 そしてたくさんの落ち葉や、今から芽を出す草木も僅かですが出てきます。
 羊たちは、落ち葉や新しい草木を求めて、夏とは異なる場所へ移動していきます。
 ということは、羊は自身の意思で動いているのではなく、植物たちに操られているのか??
羊たちがいない、と思ったら隅の方でしきりに落ち葉を食んでいました。
「枯葉はまずいが、落ち葉はうまい。」(ヒツジ談)

2015年10月18日日曜日

寄り道

 5月から、登美ヶ丘北中学校の校庭周辺に放牧して、斜面の除草をしてくれた
3頭の羊たち。
 お世話をしてくださった地域の皆さん、長い期間どうもありがとうございました。
 仕事を終えた羊たちは、本来ならそのまま牧場へ連れて帰るところですが、
近くの小学校で本日お祭りが行われているので、ちょっと寄り道することに
なりました。
 檻の中に羊を入れて、住宅街の中を押していく光景は、まるで
秋祭りの山車をひいているようです。
人が中に入って羊に引かせるという私の案は、即却下されました・・・。

 

2015年10月7日水曜日

里の秋

 今年の紅葉は、お彼岸前から涼しい日が続いたせいかまとまりが無く、
山の色はまだら模様です。
 それでも秋の収穫は平年並みのようで、先週頃からサツマイモの蔓を届けてくださる方から
連絡をいただくようになりました。
 芋の蔓は、乾燥させないと羊がおなかを壊すので、牧場では蔓を干す時に柵を利用します。
 この時期、牧場の柵は農家の方からいただいた、サツマイモの蔓で埋め尽くされます。
 草が少なくなっていくこれからの季節、この干した蔓を食べて羊たちは、また冬に
元気な子羊を産んでくれます。
♪静かな静かな里の秋♪観光地なのに・・・。